個人塾経営の日々ーコツコツとのんびりとー

小さな個人塾を経営しています。ゆっくりのんびりと生徒とむきあいたいです。

無職で学習塾を設立した話。ーその9ー 初の塾生誕生

無料体験授業に2人の中学生がやってきたことで、武者震いがとまらないわたし33歳無職は、渾身の授業をするべく、教室の掃除に勤しんでいたのであった。

 2018年9月16日、はじめて中学生がわたしの塾にやってきた。最初にやってきたのは、受験をひかえた中学3年生のN塚くん、そして、次の授業では、準2級を受験する中学1年生のM本くんだった。

 わたしの授業は、まず、用意したプリントの問題を解いてもらった。そして、彼らの弱点となる文法や単語について説明するというものだった。

 わたしの授業で、わたしはノートや教科書をみることはほとんどない。一気に、中学校3年生分の英文法をホワイトボード一面のみで、説明する。おそらく、他の先生がやらない手法だとおもう。しかし、わたしはこの方法にとても自信がある。文法項目をすっきり整理できるからだ。

 それぞれ80分の授業がおわったとき、彼らがポカーンとしていた。多分、学校の先生とだいぶ違ったからだとおもう。「やりすぎたな」と思った。ふたりは、手を振って帰っていった。

 次の日の朝に電話がきた。N塚くんのお母さんからだった。「息子がぜひ入塾したいといっている」とのこと。そして、続けざまにM本くんのお母さんからも電話、入塾したいと伝えられた。

 無料体験授業イベントの効果は絶大だった。2名の生徒が来て、2名が入塾した。宣伝費20,000円で、2名はとてもうれしかった。無料体験授業をした週には、初めての塾生が誕生したのだ。

 うれしさとともに、責任を感じる。そうだ。わたしはもう、無職ではないのだ。お金をもらい、彼らの英語力を爆発的に向上させてみせよう。

 塾長として張り切るわたしはまだ、、M本くんのお母さんという恐ろしいほどのチカラに気づいていなかったのだった。

 

 つづく